旧ユーゴ旅行。
本当に贅沢な話なのですが
たった数ヶ月なのに
ヨーロッパで暮らしていると
「どこへ旅行へ行こうか」と考える時
あの有名な観光地へ、あの憧れの素敵なクラシカルなあの場所へ
とはあまり思わなく
有名な観光地は、観光地になってしまっているから。
いつかきっと年をとってから行くことがあるかもしれないから。
その土地の歴史を、その土地の文化を、知らなくてはいけないことを
本物だからこそ伝わる迫力を。
そういうものを感じる場所へ行きたくなります。
残されている時間が少ない、制限された環境にあることも
より貪欲にしている理由なのかもしれません。
イタリアのローマ、フィレンツェやフランスのパリ、スペインのバルセロナ。
行ってみたい気もするけど、それよりも行っておきたい場所がある。
漠然と行きたいと思っていた場所はいくつかあって
出国前に友人が「最近きれいで人気らしいよ」とお勧めされたクロアチア
風変わりな子供だった私。
小学校6年生の冬休みの自由研究は「ボスニアヘルツァゴビナについて」
池上さんのような人が書いたと思われる、サルでもわかるニュースの本を参考に
ボスニア紛争の背景と現状についてまとめたんだった。
たぶんほとんどわかっていなかった気もするけど。
小6ということは、1994年ころ。まだ紛争の真っ只中だったんだろう。
紛争のイメージの強い旧ユーゴ諸国。
興味はあるものの、治安が悪そうで、一人で行くのはちょっと不安が。
一歩踏み出すことを躊躇していたのでした。
そんな時、ポーランド旅行で知り合った、一人旅の女の子がクロアチア一人旅をしたと。
そういえば、行くと話していた記憶が。
その報告があまりに楽しそうで、私も行きたいという気持ちがむくむくと沸いてきました。
私の初めての職場の最初にできた後輩。
社会人になってから世界一周旅行に行っている彼女
東欧、旧ユーゴはとても濃厚だったと
話していたのが自分の心のどこかにひっかかっていたような気がする
行くなら今しかない!!
ポーランドの時にも使用した、長距離バスの行き先と値段、スケジュールのパンフレット。
穴があくほど読み込み
ネットの情報も調べ、旅の計画を立て始めました。
都市はどこへ行くべきか
一体、週に何本、一日何本アクセスがあるのか
飛行機?バス?電車?
どこをどう通って、どんな公共交通機関を使用して
日本の乗り換え案内のような簡単なサイトがないので
地道に
旅行者のブログを読み
現地の言語のよくわからないバス会社のサイトで検索し
調べても調べてもなかなかつながっていかない。
グラーツからは週に1本しか出ないバスがとても多い。
そうこうしていると
夫が「俺も行きたい」と。
サラエボ事件から100年
ボスニア紛争から20年
ボスニアだけ行こうかなと。
週末に、サラエボで集合することにして
なんとかアクセスがつながるように旅の計画を
行きたい場所にはきちんと行けるように。
一体、宿泊するのか
夜行バスで夜を越すのか
バスのチケットは事前に買えないようだが、現地でいつどんな風に買うのか。
通貨も、言語も
すべての国で異なるよう
本当に、天気がいいのにどこにも出かけずに調べ続け
夫が帰宅しても夕食も作らず
ひたすらパソコンに向かい続け
外食に連れ出される始末。
なんとなく行けそうな都市がわかってきて
アクセスもほぼバスでつながりそうな感じ
かつて、世界一周旅行をした後輩に連絡すると
もし時間があるなら
予定していなかったセルビアへも、ぜひと。
それを追加して調べつつ
行く前の準備を始めます。
まずは、普通の旅の持ち物。
着替え、アメニティ、常備薬。
前回の旅でも容易した
「旅ノート」の作成
今回はこのノートで。
行く予定の国、都市の通貨の名称と円とユーロのレート
都市間の調べた範囲内のバスアクセスの時刻と料金を一覧に
バスターミナルのチケットオフィスの開いている時間と、換金、ATMの設置状況
バスターミナルと市街地、ホテルが多く存在する地区のおおまかな位置
(サラエボは人種によってバスターミナルが異なり、その2つはとても離れている!!)
最低限見ておきたい施設についての曜日や場所、注意点の調査。
もしもの場合の緊急連絡の準備
各国の大使館の位置と連絡先
各国のクレジットカード紛失時の連絡先
パスポート紛失時の対応方法の準備
保険などの情報も
自分の家族などの連絡先、さまざまな連絡方法の準備。
海外で、貴重品を肌身離さず身に着けるポーチ。
服の中、首からかけるか、腹巻状にするあの有名なやつ。
いつもは、夫婦で動くので一つあれば十分。
今回は、夫と別々の移動になるのでもうひとつほしいところ。
慣れない都市で、変わったものを探すのは一苦労。
2日間くらいかかってようやく見つけました。
あ、あと
夫のサラエボまでのバスチケットと宿泊する宿もなぜか私が手配。
あと、ちょっと心を痛めながら、歩き方のカット。
薄くなると、持ち運びに本当に便利。
ごめんなさいと思いながら、はさみでちょきちょき。
そんなところでしょうかね。
最初のバスチケット
スロベニアを越えて、クロアチアまで17ユーロで行けます。
すぐに換金できる環境かわからなかったので
バスも乗り換え時間が短かったし
クロアチアの通貨、最低限使いそうな分だけ銀行で換金。
そんなことをほんの数日。たぶん5日間くらいで大急ぎでして
出発です。