サラエボで合流した夫とは、ここでお別れ。

夫は、グラーツまで直行のバスがあるので、帰ります。

グラーツ=サラエボ間。バスだと往復69ユーロ。とても安いです。


今日はあいにくの雨。

天気予報を見て、念のため私が持って来ていた折り畳み傘。

そんなのでは太刀打ちできないほど、土砂降り。

切羽詰ってトラムに乗りました。

チケットは運転手から直接購入。

歩けない距離じゃないけど、この雨では。


駅のチケットセンター。

私は、明日のセルビア ベオグラード行きのチケットを購入。
IMGP5300



このターミナルからは、1日1本 朝の6時発だけ。

東サラエボのターミナルからは、1日4本。料金も安い。

ただ、すごく遠くておっくうなのと、利用したことのないターミナルでバスに乗ることの不安。

あと、早朝出発は、起きるのが大変でも、バスに乗ってしまえば寝られるし

到着が早い分、半日くらい観光できる。

ベオグラードは、そんなに見たいと思っている場所がないので、

ぶらぶらすればいいかと。

ということで、連邦側で購入。

IMGP5310



*チケット情報

サラエボ=ベオグラード 6時発 13時着 7時間 24ユーロ


夫を見送り、今日は、一人なので、一人用の宿に移動。

個室、自室専用シャワー付きのユースホステル。

1泊16ユーロ。

頼りのcity map 2 Go も booking.comも地図が間違っていてわからない。

道行く人に尋ねたら、その場所まで連れて行ってくれました。

小さい子供がいたのに、本当に親切。

親切な人がとても多い。
IMGP5303


ユースホステルだしと、期待していなかったら

けっこう立派。
IMGP5315



チェックイン前だから、荷物だけ預けようと思ったら、部屋も使っていいよと。

土砂降りで、靴も上着もびしょ濡れで寒かったからありがたい。

しかも安いのにきれいな部屋。
IMGP5308

IMGP5307


IMGP5305

バスターミナルに近いから、明日は便利。

上るのは大変だったけど、丘の上にあるので、街が見下ろせていい眺めです。



まだ雨が降っているので、部屋で休憩。

ドライヤーで靴とか乾かしながら。

市内観光をしようとは思っていたんだけど、どこに行こうか、ガイドブックを見ながら考えます。


残ったお金

サラエボの通貨。

マルカ。

2マルカ=1ユーロ
IMGP5311


昼前くらいまで、ゆっくりしてしまった。

ぼちぼち出ないと、ここで一日過ごしてしまったらもったいない。

廊下。
IMGP5313


郊外にある、トンネル博物館というところへ行ってみることにします。
東サラエボのターミナルがどんなものか見てみたいし。

スナイパー通りを、トラムでずっと移動してみようかと。


青:ホテル周辺
緑:東サラエボターミナル

真ん中下の薄いオレンジのマルがトンネル博物館。
jpg


*市内中心部からトンネル博物館へのアクセス

ちょっと遠いので、有料のガイドツアーもあります。たしか16ユーロ。
私はもちろん自力で。

3番トラムで東サラエボのある終点まで。約30分
すぐ横にバスターミナルがあるので
そこから32番バスで終点まで。約10分。
そこから歩いて10分。
バス停の左に小さい橋があるので、それを渡り
すぐに左に曲がります。
住宅地をまっすぐ600m程いくと右手にあります。


とのこと。行ってみよう。


バスターミナル周辺  けっこう都会
IMGP5316



市内に多く見られるバス
日本から送られたものだとか。日本の国旗がプリントされていました。

そういえば、国連の明石さんが尽力したとかそういう話か。
IMGP5318


ぼろぼろのトラム。
IMGP5319

IMGP5320



キオスクでチケットを買うと、トラム料金が安いんだけど
見つからなかったので、直接運転手さんから。

1.8Km(マルカ) 100円ちょっと。

機械に通し、ばちっと穴を開けないと、検札の人が来たときにペナルティが。


他の乗客にジェスチャーで聞きつつ、なんとか穴をあけることも完了。


満員のトラムの中、傘を持ったり、ふらふらしていたら

とんとんと肩をたたく人。

言葉は通じないけど、ここをつかむといいよ。

と手すりを譲ってくれた若い女性。頭にスカーフをしていたイスラムの女性であろう。


男性も、席が空いたとき、自分の目の前の席なのに譲ってくれた。


本当に、皆とても親切。



この高層ビルにスナイパーが潜んでいて
動くもの皆撃っていたのかと

想像しにくい、現実離れした、事実を思い起こし

トラムに揺られます。



東サラエボ到着
IMGP5321


1食100円しないような飲食店が並び、美味しそうだったのだが、

まずバスをと思って探したら、すぐにあったので乗る。


チケットは運転手から購入。

値段がわからなく、言葉が通じなかったら、他の迷彩服を着た軍人さんのような乗客

自分のチケットを見せくれた。値段の表記があったので、その料金を支払う。

「tunnnel トンネル」に行きたいことを一応伝えておく。

行き先の確認と、きちんと降りられるように。

バスのチケット。紙をやぶって、渡される。

1.6Km(マルカ) 100円くらい。
IMGP5322


日本から贈られたというバス。
日本の表示。
IMGP5323


IMGP5325


目的地に着くと、運転手さんが声をかけて教えてくれた。


しかも、ある老人を指して
この人に付いて行きなさいと。


英語の通じない老人。


ニコニコと、このあたりはと
現地の言語とジェスチャーで説明していくれているようだった。
残念。ごめんなさい。

彼は、この辺に住む人のようで、途中で、自宅に帰っていった。

この先、すぐだよと、私の持つノートに地図まで書いてくれた。

一本道であと数百メートルだというのに。

感謝の握手をして分かれた。
IMGP5327


道中にも墓地
IMGP5328


到着


多くの銃弾の跡が残る民家 トンネル博物館
IMGP5331


サラエボは当時、このように周囲をセルビアに占拠されていた

IMGP5335


唯一の外界との交通は、このトンネルのみであった。

ここから、物資、食料、医薬品の輸送を行っていたという。

当時800mあったトンネルは、ほとんど埋められ、現在は25m程度。

それが当時の資料と共に公開されている。
IMGP5336



入場料5kmとガイドブックに書かれていたが
10kmだった。倍かい!!
はるばるここまで来たし、しょうがない。
IMGP5333



IMGP5334


トンネルの前に、資料展示がありました。
なかなか見ごたえのある資料。


当時の写真
IMGP5338


トンネルで使用されたのだろうか、ランプ
IMGP5339


トンネル内の当時の写真  兵士や市民の姿
IMGP5340

IMGP5341


IMGP5342


このように物資を運んだのであろう。再現。
IMGP5343


写真がカラー。現在にとても近いことだと感じる。

カラーの当時の動画もあり。

なんだか、不思議な感覚におちいった。



砲弾。地雷。
IMGP5345


地雷って始めて見た。おもちゃみたい。
IMGP5346


IMGP5347



ここにも。
訪問者の名前と、メッセージを記載する冊子。

IMGP5350


ここに訪問してきた人の写真が貼ってありました。
観光地みたいな気もしたけど。
違いますね。

こういう場所に訪れたのかと。


モーガンフリーマン
IMGP5351


オーランドブルーム
IMGP5352


ジョントラボルタ!
IMGP5353


リチャードギア
IMGP5354


これもトンネルの再現。
IMGP5356


当時の写真
IMGP5363


穴だらけのビル
IMGP5365


ホテル ホリディイン
IMGP5366


煙を上げるビル
IMGP5367



IMGP5368


この状態になっても、仕事を続けたという新聞社だったかな?
IMGP5369


IMGP5370


ホテル ホリデイイン  この状態で営業していたのか 
ホテルもすごいし ジャーナリスト達もここから報道していたのか。すごい。
IMGP5372

IMGP5373


IMGP5374


IMGP5375


サラエボ事件で、オーストリアの皇太子達が出発したというあの建物
IMGP5376


オリンピックのスケートセンター
IMGP5377


IMGP5378


そんなところで、トンネルに入ります。

こんな感じ。

私の目線でも、低い。
成人男性だと、かがんでやっとだっただろう。
IMGP5384


IMGP5387


空港を横切るように作られたトンネル。

すぐ近くに、サラエボ空港が見えました。
IMGP5389



トンネルの壁の無数の銃弾跡。
ここだけ保護されていたけど、何か意味があったのだろうか。
IMGP5399



トンネルを出て、少し離れたところにお土産やさんのような建物。

入って見ると一人のおじさん。


なんというか、お土産やさんなんだけど、ほしいものがひとつもない…。


こんなところだからしょうがないのかもしれないけど。


サラエボオリンピックのマスコットマグネットとか


トンネル博物館のトンネルモチーフマグネットとか


サラエボのご当地の民族人形?みたいのが、普通のテーブルにちょこっと並べてある。

さっさと、帰ろうと思ったら、店のおじさんがすごく親切にその商品を説明してくれる。

きっと、観光シーズンじゃなくて暇なのね。

話を聞いていると、彼は、このトンネルを作ったスタッフの一人だったそう。

映像を流して、エンジニア、直接の作業を行った人、などと解説をしてくれた。

IMGP5406


暇だったのか?
結局、このおじさんに付き合って2時間くらいしゃべってしまった(笑)

すごく、いい出会いだったなー。


ターミナルまで、またバスで帰るというと、すごく遠いというし、バスの1時間から1時間半に1本と。

ただ、時刻はわからないというので、バス停まで直接行って見たら、待っている人が。

聞いていると、5分後に来ると。

すんなり、帰ることが出来ました。


東サラエボのターミナルから、中心部まではまたトラムで30分。

スナイパーどおりを見ながら、トラムに揺られます。


ところで、このブログ。

こんな場所で書いています。
IMGP6232

IMGP6237


アパートメントの庭がwifi通じているので。

気持ちがいいです。