【はじめに】

「明後日からSocial Holidayだねー。なんか予定してるの?」
えっ、もっと早く言ってよ、、、(心の中で) 
同僚のこの一言から今回の旅が始まった。
5/1は中欧では祝日らしく5/2の金曜日もほとんど仕事がないから木〜日まで4連休。この突然の4連休、夫婦でどこかへ行こうかと考えたが、そういえば嫁は日曜から10日ほどトルコに一人旅に行く予定になっていた。
金、土と二人で近場をふらふらっていうのもなんかもったいない。
ここは一人で遠出するか。
ということで候補は2つ。
 

①スイス鉄道の旅を兼ねてツェルマットへスキー
 調べてみたところ、グラーツからはスイスのチューリッヒに向けて直行の夜行電車があるみたい。行きは夜出て10時頃着、帰りは夕方出て朝の7時頃着。水曜日の夜出て月曜日の朝に帰ってくればスイスをまる4日楽しめるし1〜2日スキーして後はチューリッヒでレンタカーでも借りて観光地でもぶらぶらするかなー。ツェルマットと言えばマッターホルン。見れるもんなら見ておきたい。
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フェロートラベルHPより


②ブタペスト、プラハ
 突然だし電車とか調べる時間ないしレンタカーでぶらっと行ってみる。職場にハンガリー出身の同僚がいて、兼ねてから「ブタペストは良いところだからぜひ行きなよ。もし行くならお金はこのくらい用意(ハンガリーは€が通貨ではない)して、こことこことここが良いところで、もし時間があったらここも、ここも行くと良いよ。」と言われていた。
少し脱線するが、ハンガリアンが「お金はスロットマシーン使って出せば良いよ」と。日本の感覚だとスロット→パチンコ屋。ギャンブルで現地のお金を引き出せって言ってんのか?よく聞いたらATMのことだった。こっちの人はATMのことスロットマシーンって言うのか、、、
話はもとに戻って、4日もあるとブタペストだけってものなんだからプラハも行ってみるか。帰りにウイーン通るけどこないだ入れなかった楽友協会の黄金ホールでコンサートやってないかな?(調べたら立ち見席5€が空いていた)



と二つ候補を考えたのだが天気予報を見るとどうもスイスは天気が悪そう。せっかくスキーとか鉄道の旅とかきれいな景色見に行きたいのに天気悪いのはなしだなー。(本当はスイスの方が魅力があった、、)
ということで②を選択することにした。
「連休はブタペストに行くよ。」とハンガリアンに言うととても嬉しそうにWikiからおすすめ観光スポットを印刷してくれた。

  【ウイーン・プラハ・ブタペスト】
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ということで日本から持ってきたウイーン、プラハ、ブタペストの旅に、期せずして出ることになりました。
移動はレンタカーで、下の行程表のような日程で行ったのですが、下調べはほぼゼロ、ハンガリアンがくれた資料とるるぶ、地球の歩き方・中欧編、スマートフォンが頼りの旅となりました。とは言っても思っていたよりもずっと楽しく、途中でオーストリアの旅行者とビールを飲んだり、天気にも恵まれこっちを選んでよかったなという感じでした。

・日程表
4/30(水)
グラーツ 20:00発 ブダペスト 23:30着
5/1(木)
ブダペスト観光
5/2(金)
ブダペスト朝発、観光しながら、ブルノ(チェコ)に夜着
5/3(土)
ブルノ朝発、プラハ昼着。プラハ観光
5/4(日)
プラハ観光、プラハ昼発、ウイーン夕方着。楽友協会コンサート後、ウイーン発、グラーツ深夜着。
  (本当はプラハを早めに出てチェスキー クルムロフを経由と思ってたのだけども前日飲み過ぎて観光しきれなかったため断念・・・)

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グラーツ帰ったら1500km超えてたな。

・今回の相棒(レンタカー)
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割と新しい車だった。真っ赤だったけどまあ目立ってよかったかな

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もちろんマニュアル車。なんだけど、低いギアで走ってるとさっさとギアあげろと警告がでる。そんなにこだわるならオートマ作ればいいのにと少し思った。 

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Naviはgoogle map。オンラインのときに道順設定したらオフラインでもそのままナビ続けてくれる。しかも音声あり。ただ道からずれるとバグる(GPSで位置は表示されます)。でもルートに戻ると案内再開。事前にオフラインマップをダウンロードしておく必要あり(ただ地域によってはダウンロード出来なく、ちなみに日本もダウンロード出来ない)。

ところで今回初めて聞いたのだけどもレンタカーでオーストリア外に出るには何やら申請?だかが必要らしい。受付の人に国外には出られますか?と聞かれた。今までそんなこと知らなかったので、いや特にと答えていた。(以前レンタカーでオーストリア外に出たことはあったが、借りる時は予定してなかった)だが今回はほとんどオーストリア外なので「ブタペストに行きます。」と言ったら分かりました。ほんとは7€/日ほど追加料金がかかるらしいが、ただで許可のハンコを押してくれた。この辺のルールは結局良く分からなかった。別に窓から見える場所にその書類を置かなきゃならないわけでもないし。事故したりスピード違反とかで捕まったりしたときに必要なんだろうか?

・ブタペスト
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 概略地図(有名な場所は他にもあるけど行ったところだけ)
 
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  宿。前日夜に到着して車停めて地下鉄で移動。

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Vörösmarty ter駅へ到着

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とりあえず休憩

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ゲッレールトの丘から。登るの30分くらいかかったな。中央の川はもちろんドナウ川。

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続いて王宮の丘の中。マーチャーシュ教会。

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漁夫の砦

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国立美術館、キリスト教関連のものが中心。ブタペストはオスマン帝国の統治下だった時代があるため、イスラムのものも多く展示されていた。

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夕食はハンガリー名産のパプリカ料理。右上はグヤーシュ(パプリカと牛肉と野菜のスープ)左上のパプリカチキンもハンガリー料理らしい。
ドナウ川沿いの王宮が見えるレストランで。

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  一旦家に帰って休んでから車で王宮の丘に。夜のくさり橋。

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 戻ってペスト側(王宮はブダ側)から。ブダペストはドナウ川をはさんでブダ側とペスト側に分かれる。

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 翌朝はKiraly温泉へ。オスマン朝支配下の1570年に建てられたらしい。

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奥のドームが温泉。やっぱり温泉は日本が一番かな、、

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英雄広場はチラ見。第二次世界大戦終了前まではハプスブルグ家の王の像も並んでいたらしい。

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マルギット島へ。公園は緑いっぱいでいいところ。

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遅めの朝食は公園でグヤーシュとパン。ブタペストを出発し、センテンドレへ。
 
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ここもハンガリアンのおすすめ。ドナウ川流域のとてもきれいな町センテンドレと山の上の古城からドナウ川を一望出来るヴィシェグラード。

センテンドレ

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町のみんなも川沿いでくつろいでいる。自分も小さいグラスビールを1杯だけ。ヨーロッパはあまり飲酒運転にうるさくないらしくビール大ジョッキ1杯くらいは飲んで運転するらしい。体格差を考慮して小さいのを。今の日本では考えられないけど、郷に入りてはと言うことで。

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町並み

ヴィシュグラード
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目的地の古城。車で上がれる。

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古城からのドナウ川

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古城の中にはいろいろと展示物があってオスマン朝対ハンガリー王国とてっきり思っていたら、Tatar invasionと。13世紀のモンゴル帝国対ハンガリー王国でした。1242年にハンガリー王ベーラ4世が、、、と注釈がありました。モンゴル帝国はこんなところまで来てたのですね。元寇が1274年と1281年。なんと幅広い・・。

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ドナウ川を渡りスロバキアへ。

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しばらくこんな道。きれいだったー。

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夜はブルノ(チェコ)で一泊。食べ物が何もなく翌朝は朝食付きということに期待してビール2杯飲んで就寝。宿の近くのこの飲み屋、ビールが異常に安くて2杯で2€(290円くらい)だった。

・ブルノ
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そろそろ半分は超えただろうか。

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ブルノの町並みを車でちらりと見てプラハへ。上の2枚はもしかして同じ建物?写真とってる時は気づかなかったな。シュピルベルク城:13世紀の城跡で17世紀に一部監獄に改装されたと第二次大戦中はナチスにも利用され、現在は博物館と。

・プラハ 
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概略地図。今回は宿が少し遠かったが駅前までトラムで20分程。

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プラハに到着。宿に車を停めて、トラムで中心部へ。写真はプラハ駅。

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なんかプラハっぽいというか、浦沢直樹のMonsterのおとぎの国っぽいというか。手を叩いて音を出すと「ケケケケケケ」と笑う…。

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プラハのお土産。ボヘミアングラスにマリオネット。あとは十字軍?

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旧市庁舎(旧市街広場に面して)

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天文時計(旧市街広場に面して)

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ティーン教会(旧市街広場に面して)

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ヴルタヴァ川を渡ってどこかで一休みして、それから有名なカレル橋を渡って駅側に戻って夕飯食べて、、、
ちなみにこのヴルタヴァ川、ドイツ語ではモルダウ。そう、音楽の時間に習ったスメタナの「我が祖国」の中の一曲です。 

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休憩はこの店(酒屋)。ピルスナー・ウルクェルというのがチェコの有名な老舗ビールと地球の歩き方に書いてあったのでここにしました。一杯だけ飲んで出るはずが、、、

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まさかのオーストリアン観光客と遭遇し、今グラーツに住んでると言ったら一緒に飲もうと。
飲み過ぎました、、、

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75杯とか、飲み過ぎでしょ、この人たち。歌いながら机持ち上げてるし。

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ということでそのまま宿へ。途中で夜景をちょこちょこと。
(同じく旧市街広場)

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翌朝は快晴。角の建物が宿。

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川を渡って小高い丘からプラハ市内を。ほんとは早めにプラハを出てチェスキークルムロフへと思っていたのに昨日あまりプラハを見れなかったため断念してプラハ観光。

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カレル橋の上は大にぎわい。

写真
嫁へのお土産(絵はがきとビール)を購入して、ウイーンへ出発。


・ウイーン
楽友協会コンサートは19:30から。
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17:30 ウイーンのハイリゲンシュタットへ到着。車を停めて、小腹を満たすのに駅でチャイニーズがやってる店で焼きそば。

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電車で楽友教会へ。

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チケットも金色。立ち見席5€。 

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早めに並んだこともあり2列目。5€にしてはいいんじゃない?
ごめんねー。Nao太郎くん(笑)

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ほんとに金ピカ。

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曲目はメンデルスゾーンって書いてあったんだけどもバイオリン協奏曲ではなかった。それなら知ってたんだけども、、
ということで翌日から仕事のため半分終わったところで退散、高速走ってグラーツへ。家に着いたら12時。明日つらいなー。





【おわりに】
グラーツに来て初の一人旅。ちなみに嫁は何度も行っている・・。
せっかくの経験なので番外編として記録に残しておきました。
ヨーロッパは歴史が深く、あまり知らなかったことなどとても勉強になります。宗教間の争い、民族間の争い、宗教が、民族が入り乱れたからこそ発展した文化。まさか今回モンゴルが出てくるとは思わなかった。日本を離れ、ほんとによい経験をさせてもらってます。残りあと一ケ月。出来ることは何でもやっておこう。
それでは。